未分類

小脳障害による運動失調について分かりやすく解説

脳卒中の後遺症として一般的に知られているのは、片麻痺ですが脳卒中の発症部位によって「運動失調」という症状がみられます。

例えば、手足が揺れる、手足を動かすときに重く感じる、立っている時や歩いているときにフラフラする、眩暈がするといった症状がある方は是非参考にしてみて下さい。

今回の内容は、小脳性の失調についてお話していきたいと思います。

小脳の役割とは

小脳の主要な機能は、知覚と運動の統合であり、バランス、筋肉の緊張、運動の調整などを司る。

小脳の解剖

小脳は主に

  • 「大脳小脳」
  • 「脊髄小脳」
  • 「前庭小脳」

の3つの機能区分に分けることができます。

大脳小脳

大脳小脳では、運動の調整や組み立てを行っております。

そのため、大脳小脳が障害されると手足が揺れるといった症状が起こります。

脊髄小脳

転ばないように手足や体幹の筋の緊張を高める調整を行っております。

そのため、脊髄小脳が障害されると手足を動かすときに重く感じる、立っている時や歩いているときにフラフラするといった症状が起こります。

前庭小脳

前庭小脳では主に姿勢維持や眼球運動を調整しています。

そのため、前庭小脳が障害されると立っている時や歩いているときにフラフラする、眩暈がするといった症状が起こります。

運動失調とは?

運動失調は明らかな麻痺がないにも関わらず、運動や姿勢を正常に保つための協調運動ができない状態のことで、手足や体幹の協調運動障害がみられます。

運動前野→橋核→小脳→赤核→視床で運動の調節をしています。

この経路が障害されることで協調性が失われる運動失調が起こります。

時間的要素(タイミング)

時間的障害は運動開始、終了時に遅延が起こります。

そのため、反復拮抗運動不能を認める。

空間的要素(組み合わせ)

空間的障害は目標とする物に向かって行くために、必要な筋肉の組み合わせができなくなります。

そのため、測定障害や運動分解を認める。

筋の強さ(筋出力)

γとα運動ニューロンの活動抑制と関連があり、拮抗筋群の反射抑制が遅いことで筋緊張が低下する。

そのため、脚を保持することが難しくなる。

運動失調に対するリーチの自主訓練

  • 右腕が外回りにならないように、右側に壁がある状態で行います。
  • 左手で右脇に手を入れて、右腕を支えます。
  • その状態で目の前のペットボトルにリーチしていきます。

今回は右上肢に運動失調が出ている場合を想定して行います。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA